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送り仮名の付け方、公用文表記の基礎知識を学ぼう

投稿日:2016年3月19日 更新日:

送り仮名の付け方(用語の表記)にも業界ごとにルールがある

木山泰嗣著『弁護士が書いた究極の文章術』法学書院(2009年)を改めて読み返してみました。副題には「誤解なく読み手に伝える書き方のヒント28」とあり、その第17項(pp.113-119)のタイトルは、「業界の決まりを重んじる(用語の表記)」となっています。

木山さんは弁護士です。裁判所に提出する準備書面を書く機会も多いことでしょう。木山さんは、そうした書類を作成するときは、公用文作成のためのルールに従った表記の統一に心掛けるそうです。

なぜならば、そうした書類の読み手は裁判官だからです。裁判官(そして検察官も)は国家公務員であり、公用文表記のルールに従った文章を作成しています。例えば、判決文は公用文表記のルールを厳守して作成されています。

相手方と同じルールに基づいて書かれた文章が、受け入れられやすいのは当然のことと考えられます。だからこそ、木山さんは、裁判関係の文書は公用文表記のルールに従って作成しているのです。

なお、新聞・雑誌・放送などでは、それぞれの考え方に基づき独自のルールを定めています。つまり、公用文とは多少異なった表記を採用しています。

取り消す、取消し、取消訴訟

木山著では、上記の複合語を挙げて、送り仮名の付け方(ルール)について紹介しています。その出典は、廣瀬菊雄著『改訂版 公用文 用字用語の要点』新日本法規(2011年)です。

廣瀬さんは、上記書籍「複合の語」pp.324-331で、「「法令における漢字使用等について」の「2(2)複合の語」ア及びイを理解しない限り、送り仮名の正確を期することはできないので、この理解が極めて大切である」と述べています。

そこで「法令における漢字使用等について」を確認してみると、

複合の語は「ア イに該当する語を除き、原則として、「送り仮名の付け方」の本文の通則6の「本則」の送り仮名の付け方による」としています。つまり「複合の語(通則7を適用する語を除く。)の送り仮名は、その複合の語を書き表す漢字の、それぞれの音訓を用いた単独の送り仮名の付け方による」(「送り仮名の付け方」より)ことになります。⇒ 取り消す(送り仮名を付ける)

「ただし、活用のない語で読み間違えるおそれのない語については、「送り仮名の付け方」の本文の通則6の「許容」の送り仮名の付け方により、次の例に示すように送り仮名を省く」として、いくつかの例が挙げられています。⇒ 取消し(送り仮名を省く)

「イ 活用のない語で慣用が固定していると認められる次の例に示すような語については、「送り仮名の付け方」の本文の通則7により、送り仮名を付けない」として、いくつかの例が挙げられています。⇒ 取消処分(送り仮名を付けない)

資料(公用文の表記に関して)

公用文の表記に関しては次のような各文書があります。
注:平成22年(2010年)

平成22年11月30日付け内閣告示第2号
「常用漢字表」

昭和48年6月18日付け内閣告示第2号
昭和56年10月1日付け内閣告示第3号により一部改正
平成22年11月30日付け内閣告示第3号により一部改正
「送り仮名の付け方」

平成22年11月30日付け内閣訓令第1号
「公用文における漢字使用等について」

平成22年11月30日付け内閣法制局総発第208号
「法令における漢字使用等について」

参考書籍

2016年3月19日 15:46:19

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